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そよ風と 木漏れ日と・・・
東京・日本橋三越での開催の後、京都・伊勢丹えき美術館にやってきた「輝ける皇妃 エリザベート展」。
ほんとは先週友人たちと行くはずだったのですが、わたしの勘違いで一日間違ってしまい(それでも優しい友人がわたしの分のチケットを持ってきてくれました)、今日ひとりで見に行ってきました。
人気のミュージカル「エリザベート」のウィーン版がもうすぐ上演されるようで、その前宣伝も兼ねているようです。
なんといっても目玉は、有名なエリザベートの肖像画にも描かれている星の髪飾りの本物。
そのほか、実際の写真や家具や小物や、手紙や書類や、ビデオなどで、エリザベートの人生に迫ることができるということ。
これは展覧会場外の写真の複製が並んでいるところです。
写真の複製の一枚です。
12月24日の日曜日にバイエルンの王家に生まれ、類い稀なる美貌を持ち、地位と名誉のゆるぎない皇帝との結婚。だれの目から見てもシンデレラストーリーを地でいくはなしであるのにもかかわらず、結婚後の人生には影がつきまとい、暗殺されるという悲劇をもって人生を終わった王妃。
彼女は果たして幸せだったのか。次々と彼女を襲った悲劇はなんだったのか。と、しばし、物思いに耽ってしまいました。
ロミー・シュナイダーの演じた「プリンセス・シシー」(シシーはエリザベートの愛称・シシー三部作のうち、わたしが見たのはこれだけなのです)、あの映画でのシシーは今日の展覧会のシシーより溌剌と感じたことを思い出しました。
フランツ・ヨーゼフと山に登り、山小屋に泊まったシシーは幸せそうに描かれていました。
実際のシシーも活発で自然が好きで、乗馬をしたり登山を楽しんだり、というシーンは何度もあったろうと思います。でも皇帝の妻となった彼女には本来の意味での自然とともに生きる生活はもう許されませんでした。そのことに無意識下で猛烈に反発を感じながら、旅という逃避行を続ける人生。一方で自分の美貌が力を持っていることに気付き、その美を保つために自分の美の奴隷になっていったシシー。
フランツ・ヨーゼフが生涯シシーを大切に思った気持ち(いや、ほんとのところは当人にしかわからないけど)は、彼女にはどれだけ伝わっていたのだろうか、と思いました。
ルキノ・ヴィスコンティの映画「ルードヴィッヒ」でもロミー・シュナイダーがシシーを演じていました。この映画、昔見たのにほとんど筋を覚えていません。
今度、借りてきてもう一度見直してみたくなりました。
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