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大徳寺 孤篷庵

昨日は雲ひとつ無い台風一過の秋晴れの一日でした。



数年に一度しか公開されないという大徳寺の塔頭の一つ、孤篷庵へ行ってみました。



重要文化財の方丈の前庭の枯山水はよくある白砂ではなく赤砂でもなく、赤土。それで海を表しているそう。生け垣の低いものが手前に一列。向こうの奥に普通の高さのが二列。
手前の生け垣は浜に寄せる波。向こうの二列の手前のは遠くから押し寄せる波。一番奥にある生け垣は水平線。
借景の(今は見えませんが)船岡山の上部が水平線から少しだけ出て見えて、それが船を表すようになっている。

ひとつひとつ解説を聞きながら見ていくと、とても面白いです。

方丈から先へ進むと檀那の間、茶室・忘筌(ぼうせん)、書院・直入軒、山雲床、と続きます。
そのそれぞれの間から望む庭は、それぞれに違って見えるように作られています。孤篷庵自体を船に見立ててあるのも面白い。

ここを開いた作庭家、建築家、茶人、大名であった小堀遠州は近江の人だったので、琵琶湖を思って作ったのかもしれません。
直入軒から見える庭は近江八景を模してありました。茶室・忘筌から見える庭には近江富士を模した石。



小堀遠州の出身地である長浜には近江孤篷庵というのがあるらしい。
そこは近年、あの能や古美術の研究者でもあった白洲正子もよく訪れた場所というではありませんか。
長浜の孤篷庵にも行ってみたくなりました。

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