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鳥とパンがとりもった縁

同じ高校に通っていたにもかかわらずお互いに顔も知らずに済んできてしまったのに、Facebook上で鳥好きでパン好きな人だということを認識し、それ以外のコメントのやりとりでもなんとなく趣味があうような気がしていたら、その人から嬉しいお誘いがきました。
それが先週のこと。
『滋賀県の湖北の水鳥センターに行ってみませんか。』というお誘いでした。一も二もなく乗りました。『では、パンを持って。』

わたしは京都から、彼女は山科から、申し合わせて同じ電車の同じ車両に乗り、『おはようございます。初めまして。』。
片道2時間の旅。まずお互いを知るためのおしゃべりをしながら、景色を見ながら、乗っている電車の前の4両が米原で切り離されていく様子をみながら。
途中、終点の長浜駅で乗り換え、着いたのは長浜駅から2つ先の『河毛』という駅。近くに一昨年の大河ドラマで話題になった小谷城があります。
駅の前には『浅井長政』と『お市の方』の像がありました。

湖北水鳥センター

そこから出ている『コハクチョウバス』に乗って目指すは『湖北水鳥公園』。

湖北水鳥センター

湖北水鳥センター

まず、『水鳥センター』に入って付近の様子を知ることにしました。
大きな窓の前には琵琶湖が広がり、すぐ近くの浅瀬にヒシクイ、マガン、マガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カワアイサ、オオバン・・そして、優雅なコハクチョウの群れがいました。
『コハクチョウが来てるよ、居るよいっぱい!』と、同じ興奮をわかちあえる人間同士の心安さで初対面なのに連帯感もバッチリ。
心置きなく双眼鏡や望遠鏡で、目の前に広がる水鳥の動きを楽しみました。

湖北水鳥センター

それから一旦、外へ出て、鳥たちの声と水の打ち寄せる音の中、湖岸を歩いてみました。

湖北水鳥センター

身体も冷え、お腹もすいてきたので、『水鳥センター』から4、50メートル離れたところにある『道の駅 湖北水鳥ステーション』へ。
その2階の展望室からは、水鳥たちを眺めながら持ってきたパンを食べることができました。
友人(すっかり友人認定)がもってきてくれた暖かいコーヒーとお茶で身も心もほっこり。
道の駅では、新鮮な野菜やお総菜も買うことができました。

道の駅 湖北水鳥ステーション

琵琶湖と反対の陸のほうを眺めますと、そこには『山本山(やまもとやま)』というこんもりした山があります。
その山には、この15年間毎年連続して雌のオオワシが一羽、ロシアからはるばる越冬にやってきているのです。オオワシは日本では国の天然記念物に指定されています。
『水鳥センター』からも、琵琶湖方向と反対の窓からこの山が見えますし、ズームレンズのライブカメラでオオワシがねぐらに居る様子も見えました。
それで、この山にも近づいてみようと行ってみたのです。
オオワシを撮るためのカメラを持った人たちも散見されました。

オオワシ

いました。黄色のくちばし、黒と白の翼と身体。でも、離れているので双眼鏡ででも本当に小さくしか見えません。肉眼ではまず無理。わたしのカメラでは捉えるのは到底無理。
実物は翼を広げると2メートルぐらいあるそうな。

オオワシとはこんな鳥 オオワシ



もうひとつ気になっていた近くの池にも行ってみました。静かな池にアオサギやキンクロハジロやカワウがいました。心も静まる景色です。

湖北水鳥センター

そうしている間に、乗るつもりだった帰りのバスを逃し、1時間後の次のバスに乗るためにもう一度『水鳥センター』へ戻ることにしました。
それがとてもラッキーなことになろうとは。

『水鳥センター』でも再度さっきの山本山のライブカメラに写るオオワシを見ていたら、今日は飛ばないだろうと聞いていたオオワシが、わたしたち2人が見つめているその瞬間に大きな翼を広げて羽ばたいたのでした。
そのオオワシは山本山から飛び立ち琵琶湖へと向かって行きます。『水鳥センター』のスタッフの人たちと来ているお客さんはちょっとした興奮に包まれました。
オオワシは琵琶湖の漁港付近上空を旋回したあと急降下し、魚を確保した模様。そして、『水鳥センター』の望遠鏡で観察することが可能な場所に降りて、わたしたちみんなが見ているのも知らず、魚を足で押さえて啄ばみ始めました。
いいものを見ることができました!

大満足のうちに、わたしたち2人、帰りのバスに乗り、『河毛』の駅で30分以上電車を待ち、電車に乗ってからも1時間以上かかる道のりをまたお互いを知るためのおしゃべりに費やしながら帰ってきたのです。
とっても面白い小旅行でした。



湖北水鳥センター
道の駅 湖北水鳥ステーション

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