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ハンナ・アーレント

今日の午前中は梅小路公園あたりにも雪が降り積もりました。
雪が積もると金閣寺などのお寺には朝早くから観光客が多いというのは、以前そのあたりに住んでいたのでいやというほど経験済み。それに今日は日曜日ですから。
市バスは混むかな。車も混むかな。

と思って、雪の降った梅小路公園の南側を歩いて京都駅まで行こうか。と、梅小路蒸気機関車館まで行ったところで、ちょうど京都駅行きのシャトルバスが止まっていました。
土曜日、日曜日しか走らないのですが、このバスは空いていて早いのでとても便利。すぐに乗り込みました。

梅小路公園の西に広がっていた駐車場と子供の遊び場とちんちん電車のレールは、もう取り壊されてしまったのか。大きな塀で囲まれてしまって、中の様子は見えません。
再来年完成予定の鉄道博物館建設のためです。



このバスだと京都駅までものの7分ぐらい。そして地下鉄で京都シネマまで。

少し興味があったところ、見てきた友人の言葉で後押しされて、わたしも見に来たのは『ハンナ・アーレント』という映画です。
ドイツ系ユダヤ人の哲学者ハンナ・アーレントが、ナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンのイスラエルでの歴史的な裁判に立ち会い、ザ・ニューヨーカー誌にレポートを発表したところ、『アイヒマン擁護』すなわちナチス擁護だと世間から糾弾されたという実話がもとになっています。
アーレント自身の著作を読んだことがないので、あまり言及はしませんが、対象を捉える客観性の凄さ。すべてを突き放した上で理解しようとする姿勢。わたしはそこに共感を得ましたが、その姿勢が傲慢とも冷淡とも捉えられてしまったのでしょうか。
たいへん硬い題材ながら、アーレントの人間らしい女性らしい実生活や、アーレントの過去、ザ・ニューヨーカー誌に掲載したレポートの真意を学生たちに滔々と語る講義、と見どころはたくさん。チャーミングであったりスリリングであったり、深い思索にいざなわれたり、すごく惹きこまれてしまいました。

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