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橿原神宮

京都にある神社にはいろいろ行っていますが、それでも神社の作法にのっとったお祓いなどちゃんと受けたことは今までありませんでした。
友人に誘ってもらって、今日は奈良県の橿原神宮へ。ここは初代天皇の神武天皇を祀るために明治天皇が創建された神社です。
あまりに暑い日だからなのか、参拝のお客さんはほとんどいません。



わたしたち二人だけのために、お祓いの神事をとりしきる神官さんと説明してくださる神職の方、二名が先導してくださいました。
神殿に入る前に身を清めるためのお祓いを受けました。そのとき、わたしたちの頭上を飛んで行く鳥が目に入りました。たぶん普通のカラスでしたけれど、思わず日本神話にちなむ八咫烏のことが頭に浮かびました。
そしてそのあと静けさの中、チチチチーという小鳥の歌声が響き渡りました。
なにかしら、とても神々しい存在を感じ、その思いを胸に導かれるまま本殿へ入って行きました。
すると今度はとても気持ちのよい風が吹いてきました。思わず『ああ、気持ちのいい風ですね。』と言いましたら、神職の方がおっしゃるには『いろいろな方をご案内していると、時にはすごくいやな感じの風が、たとえばとんでもない突風などが吹くこともあります。こういう場所にふさわしくない格好をされている方とかのときに。今日は喜ばれているのではないでしょうか。』とおっしゃいました。

それから祝詞をあげていただき、玉串を奉納し、お神酒をいただく、という一連の神事をおごそかに執り行いました。
わたしにとってはとても貴重な体験となりました。
最近磨き上げられたばかりだという、たくさんならんだ柱や建物の材料であるヒノキからのよい香りが、あたり一面に満ちていました。

本殿の後ろに、たおやかに横たわっている畝傍(うねび)山が美しい。





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